この記事の要点
2026年10月20日、米国土安全保障省(DHS)は中国のAI企業DeepSeekの製品とサービスを連邦文官機関の調達から除外し、既に利用中の製品の撤去を命じる命令を連邦官報で公示しました。命令は2026年7月24日付で発出され、DeepSeekのサーバーが中国国内にあることや個人情報の収集、機微データの中国への移転、モデルへのマルウェア混入の恐れなど複数の安全保障上のリスクを指摘しています。中国政府はこの措置に対し国家安全保障の概念の過剰適用として反発しています。 [1] [2]
米国土安全保障省によるDeepSeek製品排除命令の概要
米国土安全保障省(DHS)は2026年7月24日付で、中国のAI企業DeepSeekの製品とサービスを連邦文官機関の調達から除外し、利用中の製品の撤去を命じる命令を発出しました。この命令は2026年10月20日に連邦官報で公示され、国土安全保障長官の署名が付されています。法的根拠は2018年の連邦調達サプライチェーン安全保障法(FASCSA)であり、連邦調達安全保障会議の勧告と関連証拠の審査を経て発出されました。 [1] [3]
この命令は連邦文官機関の情報技術システムと調達に適用され、軍や情報機関は対象外です。DeepSeek製品の調達除外と利用中製品の撤去が求められ、例外申請は発出から60日以内に書面で行う必要があります。申請には任務遂行上の必要性や国益、リスク緩和策の提示が求められます。問い合わせはCISAのサイバーセキュリティ部門が担当しています。 [1]
DeepSeek製品排除の安全保障上の懸念と対象範囲
DeepSeekのサーバーは中国国内にあり、中国の法制度により政府が企業基盤に広範なアクセス権限を持つことが安全保障上のリスクとされています。米国土安全保障省は、DeepSeekのAIツールを米政府職員やベンダーが使用した場合、機微なデータが中国に移転される恐れがあると警告しています。これにより、米国の個人情報や政府計画に関する重要な情報が中国側に渡る可能性が指摘されています。 [1]
排除・撤去の対象はDeepSeek本体と関連会社の製品にとどまらず、DeepSeekの技術やモデルを使って開発された第三者の製品やサービスも含まれます。これにより、連邦文官機関の情報技術システムからこれらの製品・サービスの撤去が求められ、調達承認済み製品リストやオンライン市場からの除外も命じられています。 [1]
中国政府の反発とDeepSeekの企業背景
中国政府は米国のDeepSeek製品排除措置に対して強く反発し、国家安全保障の概念の過剰適用であると批判しています。中国外務省のスポークスパーソンは、科学技術や貿易に関する問題の政治化に反対し、中国企業の権益保護を誓っています。 [2]
DeepSeekは中国の主要なAI企業の一つであり、2025年1月に低コストで高性能なチャットボットを発表し、2026年4月には新モデルV4をリリース、さらに10月にはより高速で軽量なバージョンを更新しています。米国はDeepSeekを含む中国のAI企業が米国の先端モデルの技術を体系的に盗用していると非難しています。両国は2026年9月にAIに関するインシデントのための「通信チャネル」を設置することで合意しており、来月の中国深圳での首脳会談でもこの問題が議題となる見込みです。 [2]
出典・参考資料
- [1] 米DHSがDeepSeek製品の排除・撤去を命令 — 連邦文官機関の調達から除外し利用中製品も撤去、中国へのデータ移転と脆弱性の恐れを指摘 | NEXSIGHT CYBER WIRE — cyber.nexsight.co / ページの配信日時: 不明
- [2] China opposes US ban on govt agencies from using DeepSeek — www.afp.com / ページの配信日時: 不明
- [3] U.S. orders removal of China's DeepSeek products from federal civilian agencies | Yonhap News Agency — en.yna.co.kr / ページの配信日時: 2026-10-20T06:45:56+09:00
対象報道日: 2026-10-20(日本時間)
情報確認日時:
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